日本国内市場における検索エンジンのトレンド

日本国内で最も使われている検索ツールは？

海外の他の国々と同じく、日本国内の検索エンジンの市場シェアは「Google がナンバーワン」だと断言できます。では、なぜ人々はYahoo!やBingを使おうとしないのでしょうか？

Bing Japan、Infoseek、gooはすべてマイクロソフト製で、Yahoo!JAPANやGoogle Japanと並んで、国内人気トップの検索エンジンに含まれます。一方、様々な検索エンジンのユーザーシェアについては、大きな違いが出ています。さらに、デスクトップコンピューター（PC）とモバイル（スマートフォン）に分けて検索した場合、ユーザーシェアは大幅に変わってきます。

PC とモバイル両方については、GoogleとYahooが日本国内市場の90％以上を占めています。ここで注目すべきなのは、スマートフォンに限っては、Yahoo!の検索市場シェアが多少上向き傾向にあることです。

Bingって実際どう？使ってみるべき？

Bingは、検索エンジンとしてGoogleやYahoo!よりも影が薄く、企業からは相手にされていないようです。コンテンツマーケティングやSEO （検索エンジン最適化）についても、あまり話題に上りません。ところが、Bingは、前述の市場シェアを徐々に伸ばしてきており、おもしろい特徴がいくつかみられます。

Chromeは現在、日本国内のPC上で最も使用されているブラウザであり、そのおかげで、結果的にGoogle検索がよく使われています。一方、Internet Explorerは特に国内企業によって頻繁に使用されていますが、Internet ExplorerとWindows向けの新スタンダードのEdgeブラウザを合わせると、Chromeのシェアにかなり近づきます。

日本国内で販売されているPCのほとんどがWindows対応なので、マイクロソフトのブラウザの使用が劇的に減ることは考えにくいと思われます。さらに、Windows は通常、ビジネス目的以外のPC購入で使用されますから、Bingがデフォルトとしてインストールされる割合はさほど変わらないでしょう。ですからBingは、B2Bなど、PCでインターネットを使用する企業は一応念頭に置いておくべき検索エンジンの一つだといえます。

国内ユーザーによる検索エンジンでの検索量は他と異なる？

検索エンジンの使用量シェアには、大きな差が存在するため、日本国内における各検索エンジンでの検索結果の質も、非常にばらつきがあります。そこで、以下にて、いくつか任意の言葉を選んで、国内の主な検索エンジンであるGoogle、Yahoo、Bingでの月間平均検索量を調べてみました。これらの検索量は、明らかに使用量シェアと比例しており、Google Japan が検索量の大きな部分を占めています。

なぜYahoo!JAPANのウェブ検索の市場シェアが他国に比べて大きい？

前述のStatCounter の調査によると、Googleは2020年7月に世界市場シェアの88％を占めていました。では一体なぜ、Yahoo!は日本国内ユーザーの比率がGoogle よりも大きいのでしょうか？Yahoo!は現在、世界全体で日本国内ユーザーの市場シェアのほぼ90％を占めています。

ここで、Yahoo!の沿革について見てみましょう。Yahoo!は1996年に創業し、コンピュータ（インターネット）が普及する以前から、多くの日本国内ユーザーが利用していました。しかし、1998年時点では、Googleはまだ日本市場占有率に関して Yahoo!を上回ってはいませんでした。

Yahoo!の日本市場における成功は、Yahoo!知恵袋のような数々の日本特有のサービスを提供していることもその一因でしょう。